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2006年3月 9日 (木)

痛快、このブラックユーモア

_002 「ギャシュリークラムのちびっこたち」。私はエドワード・ゴーリーの絵本の中で、これがいちばん大好き。独特の絵と文章が、最高の相乗効果を上げているのがこの本だと思う。

Aのエイミーに始まり、Zのジラーまで、名前でアルファベット順に並べられた子供たちが、いろんな死にザマを見せてくれる。リズミカルで韻を踏んだ文章は、声に出して読むと楽しい(英語の原文だけではなく、日本語訳もちゃんと韻を踏んでいるのがすごい)。

「なんだか知らないが子供が次々死んでいく本」なわけだが、私は子供が嫌いではない。むしろ好きだ。ただ、子供だから(生きた年数が少ないから)どうだとは思わない。長くても短くても、人生は人生だろう。6年生きた人間の中には、6年分の喜びと悲しみと大発見が詰まっているだろう。逆に何十年生きようが、目的もなくだらだら無益に過ごすヤツだっているだろう。本当に100年生きて死んだら「立派」で、6歳の子が死んだら「悲惨」なのだろうか? 私には、自分の過ごした何十年かが、その子の過ごした6年間より立派だと言い切ることはできない。

ともかく私はこれを「26通りの人生を生きたであろう人間が、それぞれ26通りの死に方を見せてくれる本」と思っている。死に方がそれぞれ、ふるっている。たとえば「絨毯のしたじき」もイキだが、「アルカリ誤飲」もなかなかステキだ。ふらっとバーに来たら「けんかの巻き添え」なんていうのもむなしくて良い。ちょっと憧れてしまうような、おもしろい死に方のオン・パレード。私は個性的な生き方に惹かれるが、個性的な幕引きにも同じように魅力を感じる。

残酷?かわいそう?この妙味がわからない人こそ、かわいそうだろう。

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コメント

この絵本いいなー! おもしろそう。絵もよさげ。
本屋や図書館でさがしてみまーす。

投稿: み | 2006年3月14日 (火) 00時08分

to み
うん、さがしておくれ……。
出産祝いとして贈るにはなにやらためらわれる……。

投稿: 小宮 | 2006年3月16日 (木) 23時53分

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受信: 2006年5月14日 (日) 19時20分

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