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2006年5月20日 (土)

鳥の巣の作り方

Nestphoto7  武蔵野市立吉祥寺美術館でやっている、「鳥の巣の造形美」というのを観てきました。(明日で終わっちゃう)。絵の他に実際の鳥の巣も展示されていて、たいへん楽しいひとときを過ごしたのでした。

 鈴木まもるという画家はちょっと変わったオッサンで、鳥の巣を拾ってきてはコレクションしたり、スケッチしたりしているらしい。

その巣というのが、愛らしい!おもしろい!これはどっから入るんだ!?(昔家の近所で「どっから入るのかわからない巣」というのをよく見かけたが、蛇などの外敵対策として、入り口が目立たないように下向きに建設したりするらしい)。どれも緻密で手が込んでいる。鳥の種類によって個性豊か。「鳥の巣は造形的に美しいのだ」という鈴木おじさんの考えもよくわかる。

 私はもともと羽根フェチなのだが、これを見たら巣も好きになってしまった。つる草をきれいに編んだ球形の壁なんかは、タイかベトナムあたりの小屋を連想させる。涼しくて住み心地が良さそうだ。それで思い出したのは、

 サイモン・ウェルズ監督の「タイムマシン」という映画がある。そこに80万年後の人間の集落がでてくるのだが、地底人の襲来を避けるため、家が断崖絶壁に鳥の巣のようにくっついている。原作を読んでいないので詳細はわからないが、映画を観た限りでは、竹やつる草を編んで作ってあるように見えた。これが案外、南の島のバンガローみたいで快適そうなのだ。多少おっかないのは、家と家をつなぐ縄ばしごや螺旋階段みたいな部分だけで、いったん部屋に入れば、涼しげな壁と床に囲まれる。

 とにかく時のたつのも忘れて鳥の巣のロマンにどっぷりひたり、気付けば閉館時間だ。入場料100円にしてはいいもの見せてもらったぜ……と思ったが、感動したのでついつい売店で2100円の「ぼくの鳥の巣コレクション(鈴木まもる著)」という本を買ってしまった。

 巣の作り方が遺伝子に組み込まれていることは知っていたが、じゃあ実際に鳥はどんな気持ちで作るのか。それがずっと不思議だった。ある日とつぜん、頭の中に設計図みたいなものが浮かんでくるのか? それとも、催眠術にかかったように体が勝手に動いて、ハッと気付くと巣が完成しているのだろうか? この本によると、巣の形状は「こうすれば安心だ」「この形なら満足」という鳥の感情によって決まるという。つまり、こだわりだ。

「ああ、石が欲しい、石が欲しい。石を集めて自分を取り囲むの。こうやってこうやって……うん、満足。石はサイコーだ。枝なんかで作ってる連中もいるけど、あたし的にはやっぱり小石だね」なんて思っているのだろうか。とすると、人の人生も巣なのかもしれない。

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