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2008年6月16日 (月)

からくり人形をみた

野坂オートマタ美術館を観てきました。

 昔のヒューマノイドロボット。動くビスクドール! 19世紀から創られだした機械仕掛けの、西洋からくり人形たちでした。もとは時計職人が考え出したものだそうです(そういえば、カッコー時計とか人形が踊る時計がある。そこから人形だけ独立させてみよう、という発想だったんだろうか?)

 浮世離れした幻想性を追求したものはあまりない。ここの人形たちは意外に生々しく、人間臭い。口から空気が出る仕掛けになった「シャボン玉を吹く少女」などはまだかわいいが、人形のくせに酒は飲むわタバコは吸うわで、あまり教育上よろしくない動きをするのも多い。子供の玩具、というより、大人が楽しむためのものだったのだなあ、と実感。

Kc3300672_2 買ったポストカード。この人形そのものは展示されていなかったような気がするが、動きが映像で紹介されていて妙に印象的だった。大道芸人の人形がベンチで飲んだり、居眠りしたりしている。「商売道具の手回しオルガンが壊れちゃったからヤケ酒くらってる図」なのだという。大道芸人の人形なんだから芸をする仕掛けにしよう、と考えるのが普通の発想なわけだが、あえて芸をしないという、ちょっとひねくれた発想で意外性を出している。 

 自動人形は決められた同じ動きだけを永遠に繰り返すわけだから、たとえ「最高にうまくいった瞬間」を表現していたとしても、どことなく不気味なものを感じさせる。その人形がカンペキな優等生であればあるほど痛々しい。そこで逆に「ツイてねえなあ」とか「失敗しちゃった」とかいう表現をされると、本来人形の仕掛けに変則はないのだが、あたかも変則的な(つまり自由な)動きが可能であるような錯覚を起こさせて、かえって開放感を漂わせるのかもしれない。

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