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2009年1月 6日 (火)

たまたま「ゴシカ」

31s0q30x1hl_sl500_aa192_1  なんとなくTVをつけたら、偶然にも深夜放送の「ゴシカ」が始まるところだった。まだ観ていなかったからDVDを借りる手間が省けた。新年早々ラッキー。

これぞ深夜放送にふさわしい、ひさしぶりに「うわー、幽霊だ」という映画だった(謎解きや現実の犯罪もからんでいてサスペンス風でもあるが、幽霊が本物だという話になってくると、やはりオカルトの世界である)。

この10代のブロンド娘の怨霊が、なかなか凄みがあって魅力的だった。激しい怒りの表情を持ち、湿った髪や傷だらけの肌の質感は生身に近くて、訴えるというよりは体当たりでぶつかってくるような、あの世とこの世のスレスレの距離感。幽霊は死者としての「静」の部分と、能動的で攻撃的な「動」の部分をあわせもつことになるのだが、彼女は「動」の要素の強い、わりと機動力のあるタイプなので、最初のうちは幽霊というより悪魔か魔物だと思っていた。手から炎は出すし、カマイタチだし、ワケがあるとはいえ主人公の旦那を切り刻むという残虐ぶりもけっこう悪魔的である。そして、敵なのか味方なのかよくわからない。けっきょく正でも邪でもなく、彼女自身の都合で動いている。コワさやワルさなど魔の部分もありつつ、クライマックスでは敵が一致するのでちょっと助けてくれたりする。主人公も知的でタフなデキる女なので、この主人公にしてこの幽霊か……という、なんだかバランスのとれたいいコンビネーションだった。人間が強すぎると霊が物体と化してしまい、霊の方が強すぎるとたぶん「エクソシスト」みたいになってしまう。これの場合は憑依する側とされる側の個性や能力がちょうどよく拮抗して、それぞれが活躍&暗躍している感じ。

途中、旦那の秘密が古典的すぎてがっくりしそうになったが、それでもうまくテンションを保って違和感なくクライマックスにもっていった。さすが。主人公の精神科医役のハル・ベリーは私にとってはキャット・ウーマンやストームなので、また違った演技が見られてハッピー。悲鳴に絶叫、恐怖の演出もお上手。それでいて決してカッコ悪くはない役どころなので幻滅しなくてすんだ。

 そしてラストシーンがカッコよかった。私の予想では、もう一回グロテスクな霊の顔がバーンと出て終わるのかな……と思ったら急に哀愁漂う歌が流れ出して、ハル・ベリーの後ろ姿でサラッと終わった。お洒落。

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