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2009年9月19日 (土)

重そうな男が四つ足で走ったり、トランプが赤く光って襲ってきたり

333627_0021 「ウルヴァリン X-MEN ZERO」観てきました。

ミュータントですごい長生きのローガン。たまに妖怪だとかヴァンパイアだとか、不死身の人々が妙に情熱的に生きている話を見ると「よく退屈しないなあ」と思うのだが、こいつは危険に巻き込まれてばかりいるから退屈しないのかもしれない。しかも軍隊生活が長いものだから、材木屋になって新婚ゴッコをしていた冒頭の時期が、たしかに一番新鮮だったんだろう。ところがそこへ、イカれた兄がやってきて彼女を殺してしまい、これは復讐せねばならんということになり……

と、昔のアクション映画伝統の展開と、舞台も由緒正しく、材木置き場の倉庫の薄汚い酒場……などと、ギャグのようになってきた。でもその後からだんだんスリリングな話になってくる。

ローガンの特徴はもう知っているし、ヒロイン・ケイラの力も映画的には地味。でも、意外にいろんなミュータントがちょこちょこ出てきて画面を飾ってくれる。だいたい役者が出揃って「まあこんなもんか」とあきらめた頃にセクシーなポーカー男が登場したりする、あのタイミングも絶妙だ。島に囚われていた子たちの中にいた、青白い黒髪の双子の少女はどんな能力者なのか知りたかった(残念ながらこの二人は力を使う場面がなかった)。

ローガンはあまりやらないのだが、ビクターは急ぐ時や斜面を登るとき、四つんばいで走る。これが変身するわけでもなく、重量感のある中年男の姿のまんま両手をついて、黒いコートをハタハタさせて音もなく走るのだ。映像が巧みなせいか、それほど不自然には見えない。「アレッ」という間に気がつくと四つんばいになっていて、「あ、この人、その方が速いのね」とわかる。次の瞬間ふと冷静になって、実はものすごく滑稽な図だと気付く。とにかく映画全体の、本筋とは関係ない端々にこの「アレッ」「なにソレ!?」「ちょっと待ってよ」という手品のような不思議な映像がちりばめられている。これぞ映画のおいしさ。

ところで、最後にミュータントの生首が「シィー……」と言ったように聞こえたが、これは「自分の居場所を知らせるな」という意味の「シーッ」だったのだろうか、それとも「Shit!」を長く引き伸ばして発音したのだろうか?

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